アシザワ粉体工学未来賞とは?
一般社団法人粉体工学会の表彰制度の1つとして、2024年に創設されました。
粉体プロセスに関する優れた研究を行っており、将来、粉体工学会での活躍と粉体工学の未来に貢献することが期待できる若手の研究者に贈られます。
- 粉体工学会:https://www.sptj.jp/
- アシザワ粉体工学未来賞の詳細:https://www.sptj.jp/award/#ashizawa
アシザワ粉体工学未来賞創設にあたり
アシザワは明治後期に創業し、圧力容器や蒸気機関車の製作を皮切りに、社会や産業の変化に対応して、加熱炉、乾燥機、集塵機、そして、微粉砕機(ビーズミル)へと製品を進化させながら事業を存続発展させることができました。これらはひとえに、粉体工学を学び挑み普及させてこられた社内外の研究開発者たちの尽力あってのものです。
その歴史を顧みるとともに、100年先の我が国や世界を展望し、人類や地球環境のよりよい未来に資する先進の粉体やその生産プロセスの実用化につながる、意欲に燃える若き研究者を支援することを目的とし、本賞の創設を粉体工学会に願い出ました。 過去の実績よりも将来への期待を優先し、とりわけ産業界での微粒子の利活用につながる可能性あるテーマに取り組む、さまざまな個性を持つ研究者からのご応募を、心よりお待ちしております。
第1回 2025年受賞者
伊藤 貴章(岐阜薬科大学)
「医薬品における固形製剤のための新規製造プロセス開発」
伊藤貴章氏は、粉体技術を基盤とした医薬品製剤の研究「医薬品における固形製剤のための新規製造プロセス開発」に取り組み、投与剤形が液体に限られてきた医薬品の粉末製剤化を目指している。 同氏の粉体プロセスに関する研究は、極めて優れたものと認められ、今後の粉体工学会での活躍と粉体工学の未来に貢献することが期待できる若手の研究者であると判断し、アシザワ粉体工学未来賞を授与する。
◼️ 岐阜薬科大学 製剤学研究室 https://gpu-seizai.jp/
今吉 優輔(大阪公立大学)
「微視構造と破壊力学特性評価に基づいた粉体の高速圧縮成形メカニズムの解明」
今吉優輔氏は、粉体の圧縮成形の詳細なメカニズムが未だ十分に解明されていないことに着目し、「微視構造と破壊力学特性評価に基づいた粉体の高速圧縮成形メカニズムの解明」に取り組んでいる。 同氏の粉体プロセスに関する研究は、極めて優れたものと認められ、今後の粉体工学会での活躍と粉体工学の未来に貢献することが期待できる若手の研究者であると判断し、アシザワ粉体工学未来賞を授与する。
◼️ 大阪公立大学 装置工学グループ https://www.omu.ac.jp/eng/chemeng3/
久志本 築(東北大学)
「実用的な粉砕理論の構築」
久志本 築氏は、粉砕を自在に制御することを目的として「実用的な粉砕理論の構築」の研究に取り組み、粉砕中の粒子の破壊挙動を解析する独自技術を新規に構築するだけでなく、実際に解析も行うことで粉砕場中の粒子の破砕メカニズムを明らかにしてきている。 同氏の粉体プロセスに関する研究は、極めて優れたものと認められ、今後の粉体工学会での活躍と粉体工学の未来に貢献することが期待できる若手の研究者であると判断し、アシザワ粉体工学未来賞を授与する。
◼️ 東北大学多元物質科学研究所 機能性粉体プロセス研究分野 加納研究室 https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/kano/
李 碩(東京大学)
「次世代粉体プロセスのためのデジタルツインにおけるサロゲートモデリングフレームワークの開発」
李 碩 氏は、「次世代粉体プロセスのためのデジタルツインにおけるサロゲートモデリングフレームワークの開発」の研究に取り組み、粉体シミュレーションにデータサイエンスを導入した研究において成果を挙げている。 同氏の粉体プロセスに関する研究は、極めて優れたものと認められ、今後の粉体工学会での活躍と粉体工学の未来に貢献することが期待できる若手の研究者であると判断し、アシザワ粉体工学未来賞を授与する。
◼️ Sakai Lab. https://dem.t.u-tokyo.ac.jp/index.html
Copyright 2025 The Society of Powder Technology, Japan

審査委員長:東北大学 加納純也 先生
審査委員 :横浜国立大学 飯島志行 先生
審査委員 :兵庫県立大学 佐藤根大士 先生
審査委員 :名古屋工業大学・東北大学 高井千加 先生
審査委員 :アシザワ株式会社 芦澤直太郎