チョコレートのなめらかさは粉体工学のおかげ

寒い季節になると、チョコレートが恋しくなりませんか?
口に入れた瞬間に広がるなめらかな食感と甘い香り。
その「なめらかな食感」、実は粉体工学の力で生まれているんです

■チョコレートづくりと粉体工学の深い関係
チョコレートの製造工程は、カカオ豆の選別・焙煎・粉砕・混合・微細化(精練)など、複雑なステップで構成されています。その中で重要なのが粉体工学の原理です。なぜならチョコレートの食感や風味は、粒子のサイズや混ざり方、流れやすさに大きく左右されるからです。

■なめらかさの秘密「粒子径の制御」                                    チョコレートに用いられる砂糖やココアの粒子は約20マイクロメートル以下、理想を言うと10マイクロメートル以下が求められます。粒子が粗いとザラザラ、小さすぎると溶けにくい。つまり、なめらかな口どけは「ちょうどいいサイズの粉」を作る技術のおかげなのです。

■流動性のコントロール
チョコレートは固体粒子(カカオマス、砂糖、乳糖など)と液体(ココアバター、乳脂肪など)が混ざったスラリー。この混合物の「流れやすさ(粘度)」は粒子の充填や粒子間力に影響されます。なめらかな口どけと美しいツヤを出すために不可欠なテンパリング(カカオバターの結晶を安定させる温度調整作業のこと)や成形工程の成功は、この流動性の制御にかかっています。

■コンチングという魔法
「コンチング」は微粒化された粉体とカカオバターなどの油脂分を長時間練り混ぜることで、粒子表面を油脂でコーティングし、独特の滑らかさや香りを引き出す工程です。 これにより流動性が高まり、独特の風味が引き出されます。なめらかさと香りを生み出す、まさに粉体工学の応用です。

粉体工学はお菓子だけではないんです。粒子径や混合技術は、食品だけでなく医薬品や化粧品にも応用されています。なめらかさを生み出す粉の力、すごいですね!次にチョコレートを食べるとき、お口の中で働く粉体工学を思い出してみてください。あなたの「おいしい!」は、粉の力でできています。

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