いま、世界中で “Matchaブーム” が起きています。
アメリカ、ヨーロッパ、アジアのカフェでは抹茶ラテや抹茶スイーツが定番化し、輸出量もこの10年で2倍以上に増加。日本の伝統的な粉末茶が、なぜここまで世界で愛されるのでしょうか?その理由を探ると、抹茶がもつ “粉としての力” が浮かび上がります。
■粉だから「茶葉を丸ごと摂れる」
抹茶は、茶葉を蒸して乾燥させた「てん茶」を細かく粉砕したもの。お湯に溶かして飲むことで、茶葉の栄養を“まるごと”摂取できるのが最大の特徴です。研究では、抹茶は煎茶よりポリフェノール(抗酸化成分)を2〜3倍多く摂れるとされ、健康ブームとともに世界的な支持が高まりました。
■粉だから「どんな食べ物にも混ざる」
抹茶は粉末だからこそ、スイーツ、ラテ、スムージー、パン、ヨーグルト、和菓子、洋菓子…あらゆる食品に簡単に混ざり、風味や色を均一に届けることができます。食品だけでなく、最近ではスキンケア・サプリメントなどに用いられ“ウェルネス素材”としても存在感が高まっています。
■粉だから生まれる「鮮やかな緑」
抹茶の美しいグリーンは粉末だから生まれる魅力。均一な粒子が光を良く反射し、ラテやスイーツにしたときに鮮やかに発色します。InstagramやTikTokで拡散された写真映えが、抹茶を世界的トレンドへと押し上げました。
■粉だから「日本文化をまるごと届けられる」
抹茶は、茶道という深い文化背景と結びつく“物語性のある粉”。観光地での抹茶を点てる(たてる)体験は海外旅行者に人気で、「日本の美意識に触れる体験」として評価されています。また、粉末は輸送しやすく品質劣化もしにくいことから、高品質の日本産抹茶が世界へ届きやすくなり、ブームを後押ししています。
■粉だからわかる「粒度のちがい」
実は抹茶の品質を大きく左右しているのが、粒度=粉の細かさ です。最新の粒度分析では、高級(茶道・セレモニアル)グレードは 5〜10 μm 程度の超微粉で、汎用品(製菓・加工用)は 10〜20 μm 以上と粒が大きく、分布も広い傾向があります。 粒が細かいほど表面積が大きくなり、
・水に溶けやすい
・舌触りがなめらか
・うま味や香りが抽出されやすい
・鮮やかな緑が均一に出る
といったメリットが生まれます。逆に粒度が粗いと、ざらつきや沈殿が起きやすく苦味が目立ちやすくなります。
■高級抹茶と汎用抹茶は何が違うの?
同じ「抹茶」でも、粒度・挽き方によって品質は大きく変わります。
◎ 高級(茶道用/セレモニアル)グレード
・粒度が超微細(5〜10 μm)で分布が均一。なめらかでクリーミーな口あたり。
・伝統的な石臼挽き。熱が出にくく、香り・色が劣化しにくい。粒が丸く仕上がり、口当たりが良い。
◎ 汎用(製菓・加工)グレード
・粒度はやや粗め(10〜20 μm)。加工には十分だが、ざらつきを感じる。
・機械ミル(ビーズミルなど)で大量生産。近年は石臼に匹敵する粒度も実現可能。
抹茶は、粉体だからこそ栄養・使いやすさ・美しさが一体となった唯一無二の食品です。
本日のティータイム、あなたも一杯いかがですか?

