電気をちょこっとためる名人「MLCC」

スマートフォン(以下スマホ)で動画を見たり、ゲームをしたり。そんなとき、スマホの中では電気がせわしなく行ったり来たりしています。その電気を「ちょっと待ってね」と受け止めてくれている部品があります。それが 積層セラミックコンデンサ(通称「MLCC」)です。MLCCは「電気をためる」という大切な仕事をしていますが、このMLCC内での主役は「粉」なんです。

■電気はずっと同じ強さで流れる訳ではありません。スマホの中ではアプリを開いたとき、画面が切り替わるとき、 通信をするときなどに、一気に電気が必要になることがあります。そんなときに電気が足りないと、動きが遅くなったり、誤作動したりしてしまいます。

■そこで登場するのがMLCCです。MLCCは「電気をちょこっとためておいて」「必要なときにすぐ出す」まるで電気の貯金箱のような役割をしています。このおかげで、電子機器はスムーズに動くことができます。

■MLCCの中身を見てみると、とても薄い「セラミックの層」と「金属の層」が、何百層も交互に重なっています。 このセラミックの層は、目では見えないほど細かい粉から作られています。電気はこの「セラミックの層」と「金属の層」の間に、少しずつたまっていきます。もし粉の大きさがバラバラだったら、セラミックの層はでこぼこになります。そうすると、電気をうまくためられない、性能が安定しないという問題が起きてしまいます。だからMLCCづくりでは、凝集した小さな粒子を細かくほぐして、
・粉をとても細かくする
・大きさをそろえる
・きれいに薄く広げる
といった、粉を扱う技術がとても重要なのです。

MLCCひとつがためられる電気はほんの少し。でも、何百個、何千個が集まることで電子機器全体をしっかり支えています。スマホの中では今日も、目に見えないサイズの「電気の貯金」が静かに役割を果たしてくれています。電気をためる。それを当たり前のように実現しているのは、とても細かく、よくそろった粉です。手のひらにおさまる小さな電子機器に、粉の技術がギュッと詰まっています。粉って、すごいですね。

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